++English七転八倒++

「これって英語でどう言うの?」な毎日の備忘録

表現:equity

私の子供たちの学校やコミュニティでは「 equity」という言葉が頻繁に話題に挙がります。

私はこの「 equity」という言葉を今まで「 brand equity」という言葉でしか日本で使ったことがありませんでした。ブランドエクィティ、はそのブランドが持っている価値、みたいなもので、他の同じような商品と比べていくら高くで売れるか、というプレミアム価格で比べる時もあれば、どれだけ多くの人に知られているか、の知名度で図る時もあれば、どれだけ多くのコアなファンを持っているか、の愛されている度合いで図れられる場合もありますが、それらは全て「市場競争」のために使われる指標でした。なので、コミュニティの問題や学校教育の現場で使われている「equity」という意味が最初はなかなかピンと来なかったのを覚えています。

 Cambridge Dictionaryによれば

いくつかのビジネス用語で使われる際の意味の説明の他に

the situation in which everyone is treated fairly and equally:

と記されていて、コミュニティにおける議論で取り上げられるequityはこの意味になるようです。つまり、全ての人がフェアで平等に扱われている状況。これは、多様性の中では何らかのサポートなしにみんな平等なんて成立しない、ということが前提にあります。 今までの市場競争原理の中で使われるequityとは全く異なるむしろ真逆な公平性を議論する文脈の中に出てくる言葉でした。。。一度理解すると、いかにメディアでもこの件について多くの議論がなされているか目にするようになりました。

ほとんどの学校がリモート授業をすることになった時、まずは安定したWiFi環境にあるか、一人に一台リモート授業を受けられるようなデバイスがあるか、またスペースがあるか、家庭内にサポートしてくれる保護者が常にいるかどうか、逆に自分自身がサポートしないといけない小さな姉妹、兄弟がいるかどうかで、本人自身のリモート授業の質も大きく異なってしまうのが実情です。しかも、それが各家庭の中でのことなのでなかなか外からは見えにくく、サポートも難しいという議論になっています。本人がどんなに頑張りたくても置かれている環境の違いでパフォーマンスに差が出てしまう、「自己責任論」では解決できない深刻な実情があることを私自身感じています。