愛すべき不器用過ぎるエレノア!!小説: Eleanor Oliphant is completely fine
by Gail Honeyman
主人公のエレノアは不器用で少し神経質なオフィスワーカー。同僚との会話にも積極的には参加せず、金曜の夜の冷凍ピザと週末に飲むウォッカ、そして水曜日の夜の母との電話というルーティンをただただ繰り返して生活しています、ある日、道で倒れた老人を助ける日までは。。。
そこから彼女の生活が少しずつ変わり始め、それと同時に彼女の抱える秘密も少しずつ読者に明かされていきます。
読めば読むほどエレノアのことが好きになり、最後の章を読んでいる時は、もうこれを読み終えると彼女に会えなくなる、と思うと本当に寂しい気分になりました。
思っていることをちゃんと口にできる人もいれば、うまく伝えられない人、あるいは自分でも自分の思っていることがよく分からずに混乱している人、普通に話しているだけではなかなかその人のことって分からない時がありますよね。私の人生の一コマにエレノアという人が現れた時、私はちゃんと彼女の素敵さに気付けるだろうか、と考えさせられました。このお話に出てくるレイモンドは、彼女の不器用さの後ろに控えている純粋さや優しさに気付いて、温かい友情を育んでいきます。
ほとんどの登場人物が優しくて、その優しさに時々泣けてきたりして、読んでいてとても心がきゅーっと切なくてそしてあったかい気持になるストーリーでした。