ありがちかもだけど多様性の中で学ぶことを教えてくれる小説:Bloomability
by Sharon Creech
1999年に初版が出た、この著者の中では古い作品です。我が家では家族でスキーに行く道中の車の中でオーディオブックで聴きました。
家族の都合でアメリカ国内を転々とし、自分の住む街の定まらない主人公ドミニカ(デニー)はひょんなことから叔父さんが学院長をやることになったスイスのインターナショナルボーディングスクールに行くことになります。今まではアメリカ国内の州から州へ、お父さんの仕事が変わるたびに引っ越していたドミニカは、自分はどこの州出身って言えばいいんだろう、と悩んでいたのですが、州どころか、出身国も様々に違う友達の中で異なる価値観に出会って悩んだり新たな発見をしたりして成長していきます。
ちなみにタイトルとなるブルーマビリティというのは、その学校に来ていた日本人のケイスケという男の子の造語で「なんだって成せばなる!」的なニュアンスで使われている(ような気がします。)
シンプルにどこの国のどんなおうちの子供たちも色んな悩みを抱えているんだな、とか国籍が違っても、同じような体験を一緒にしていく中でちゃんと友達になれるんだな、と思える平和なお話でした。