異常な状況が教えてくれる本当に大切なこと 小説:The war that saved my life
by Kimberly Brubaker Bradley
主人公のエイダは10歳でお母さんと弟のジェイミーと一緒にロンドンの1ベッドルームのアパートに住んでいますが、生まれつき足が悪いという理由でお母さんにずーっと家の中に閉じ込められてこき使われています。 我が家は子供たちと車の中でオーディオブックで聴いていましたが、ナレーターの声のトーンもあるのでしょうが、それはまぁ意地悪なお母さんで、エイダのことを虐待しておりました。
そんな折、第二次世界大戦が始まり、近所の子供たちが疎開することになります。疎開する子供たちのグループに紛れ込んでエイダと弟のジェイミーも閉じ込められていた小さなアパートから逃げ出すことに成功しました。ロンドンからみんなと一緒に電車に乗って田舎の街へやってきたエイダとジェイミーですが、ボランティア隊長であり、疎開受け入れ責任者であるレディ・ソートンがエイダたちを半ば強引にスーザンというひとり暮らしの女性の家に割り当てます。そこから3人の不器用だけどゆっくりとお互いの距離が縮まって行く生活が始まります。
本の中で、人の優しさや自分自身の素晴らしさをなかなか信じられないエイダの様子が出てくるたびに、彼女をこういう風に洗脳し続けた実の母親に対する憤りを感じずにはいられませんでした。
でも、素敵なお話でした。下はその続編の「The war I finally won」です。